作花先生のブログより

面会交流と学校行事参加は異なる制度です 2024-08-31
「私は,この審判には2つの意味があると思っています。1つは,「保育園で父が子と面会したり,行事参加するためには同居親である母の同意が必要である」という母側の主張が排斥されたことです。それは,「保育園で父が子と面会したり,行事参加するためには,同居親の同意は不要である」ことを意味しています。」
「もう1つの意味は,これまでの調停や審判ですと,同居親と別居親との意見が乖離している場合,大きく違っている場合には,「高葛藤だ」との評価がされて,まるで別居親に制裁を与えるように,直接面会を認めない,という判断がされることが多かったのです。でも今回の審判では,母と父の意見が大きく違っている中でも,父と子との直接の面会交流を認めたのです。」
https://ameblo.jp/spacelaw/entry-12865704970.html

別居親の学校行事参加 2024-09-03
「そもそも同居親は,子と別居親が面会を行うことについて同意したり許可したりする権限を認めた規定は,法律上存在しない,というのが東京高裁判決の立場です。」
「いわゆる「自由面会交流権訴訟」において,東京地裁令和4年11月28日判決20頁は,「民法その他の現行法を通覧しても,監護権者その他の同居親に,他人と子の面会に同意の権利,権限が付与されているとは解されない」と判示しました。その控訴審である東京高裁令和5年8月31日判決でもその判示内容は維持されています。」
「すると,そのような観点からも,同居親は,別居親が子の学校行事に参加することを妨げる法律上の権限を有していないのですから,「別居親が子の通園する園や通学する学校の学校行事に参加することを,同居親は妨げるな」という調停・審判の申立が認められるべきことは,法律上当然なことである,と私は考えています。」
https://ameblo.jp/spacelaw/entry-12866092258.html